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インストアプロモーション(店頭販促)とは?主な手法、リアル店舗の新たな可能性

2024・04・12

インストアプロモーションとは?基本と主な手法、リアル店舗の新しい可能性

スマートフォンの普及、デジタルマーケティングの発展などを追い風に、オンライン市場は大きな拡大を遂げてきました。
しかしその反面、リアルな店舗ならではの価値、オンラインに置き換えることができない消費者体験というのが徐々に浮き彫りになってきています。

店内に足を踏み入れてブランドの世界観を肌で感じたり、商品の実物を見て手に取るといった「お試し」の体験、店舗スタッフとのコミュニケーションなどは、オンラインショッピングでは得がたい体験です。
昨今ではリテールメディアなど新たな店舗の活用にも注目が集まり、リアル店舗の価値は今再び高まっていると言えます。

本記事では、そんな背景を踏まえ、インストアプロモーションの基本と主な手法から、リアル店舗の新しい可能性まで解説していきます。

インストアプロモーション(店頭販促)とは?アウトストアプロモーションとの違い

商品の陳列棚

リアル店舗におけるマーケティング活動の核となるのが、「インストアプロモーション」です。

インストアプロモーションとは、店舗内での販促活動やイベントを通じて、顧客の購買意欲を高める手法です。商品の実物を見たり、手に取ったりすることで、顧客の購買意欲を刺激します。
また、店内ディスプレイやポスターなどの視覚的な演出も重要です。お客様に魅力的なショッピング体験を提供し、ブランドの価値を高めることができます。

アウトストアプロモーションとは

インストアプロモーションの比較としてよく用いられる言葉に「アウトストアプロモーション」があります。
アウトストアプロモーションとは、店舗外での販促活動や広告展開を指します。

看板やチラシ、SNS広告などを活用して、店舗への誘導を図る手法で、店舗周辺の交通量や人口構成などの地域特性、店舗までの顧客の動線を踏まえた戦略が求められます。

インストアプロモーションとアウトストアプロモーションは、相互補完的な関係にあり、店舗内外のマーケティング活動を総合的かつ連携して展開することで、効果的な販促効果を実現し、ブランドならではの顧客体験を提供することができます。

インストアプロモーション(店頭販促)の分類と、主な手法

インストアプロモーション(店頭販促)は大きく2つに分類できます。

価格・お得さを中心に顧客へアプローチする「価格主導型」と、価格以外の要素で顧客の購買意欲を刺激する「非価格主導型」です。それぞれ、どのような手法があるかをご紹介します。

価格主導型

特売・タイムセールなど店舗限定の値引き

消費者としてもよく目にするこれらの施策は、価格主導型のもっともポピュラーな方法です。

スーパーの特売やタイムセールなど、多くの場合は期間を限定して行われ、「お買い得感」を演出し、今その場にいる消費者の購買行動を後押しします。ただし、値引きの多用は、顧客がその価格でないと買わないという事態につながる可能性があるため、計画的に行うことが重要です。

増量パック

商品価格はそのままに、量を増加して販売する手法です。
この手法は基本的には商品開発やパッケージからの対応が必要になるため、小売業が実施するには難しく、通常はメーカー主導で行われます。

コンビニ大手のファミリーマートでは、2021年に同社が40周年だったことにちなんで始めた「お値段そのまま40%増量作戦」を実施しています。
好評のためそのまま定番となり、「お値段そのままデカくてうまい!!だいたい40%増量作戦」と名称を変えて2023年にも行われ、話題となりまた。

バンドル販売

バンドル販売は、複数の商品やサービスをセットで購入することで、一定額の割引や特典を得られるというプロモーション手法です。

例えば、PCを購入した方にマウスや周辺機器をセットで購入すると通常よりもお得な価格となったり、ヘアケア・スキンケア製品などでもターゲットや利用シーンで商品を組み合わせてお得な価格で販売するなどのケースがあります。
戦略的にバンドル販売を行うことで、商品・サービスのアップセル・クロスセルなどの売上向上、在庫の効率化に役立てることができます。

ただし10個購入で〇%値引きなどのバンドル販売を計画なく行ってしまうと、場合によっては顧客の買いだめを促進し、将来の売上に影響してしまう可能性がある点には気をつけたいところです。

非価格主導型

特別陳列・ディスプレイ・POP

エンド陳列やアイランド陳列など、対象商品を定番棚以外に陳列することで購買促進をする手法です。クリスマスやハロウィンなど、テーマやコンセプトの設定、ボードやPOPなどの販促物の活用が購買に大きく左右します。
また最近は、従来のPOPなどの販促物とデジタルサイネージを連動して活用されるケースも増加してきています。デジタルサイネージは画像や動画を時間帯やターゲットによって表示内容の変更やスマホとリンクしたインタラクティブな演出も可能です。

試飲・試食、サンプリング、デモンストレーション

無料での商品の試飲や試食の提供、消費者に商品の魅力や品質を体感してもらい、購買意欲を刺激する手法です。

イベント開催

ワークショップやトークイベントなど、顧客が参加したくなるような体験型イベントを企画し、ブランドのメッセージや商品・サービスの魅力を伝える手法として効果的です。
顧客が参加できるインストアコンテストなども顧客との距離を縮めるのによいかもしれません。

なぜ今、インストアプロモーション(店頭販促)が重要なのか?

ショッピングモール

冒頭でも触れましたが、ECサイトの普及により、オンラインショッピングがますます一般的になりつつある中、リアル店舗でのインストアプロモーションがますます重要視されています。なぜならリアルな店舗には、ECサイトとは異なる特徴・メリットがあるためです。

商品・サービスを体験できる

リアル店舗では商品を実際に見たり触れたりすることができるため、顧客は直感的に商品の品質や特徴を評価することができます。また、店内でのサンプリングやデモンストレーションなどのイベントは、顧客に直接的な体験を提供することで、商品への関心や信頼を高める効果があります。

スタッフの接客による納得、安心感

買うものが決まっていないからリアル店舗を訪れる、というケースも多くあります。
その場合、スタッフによる接客や詳細の商品説明なども、顧客の購買意欲に大きな影響を与えます。

「ついで買い」や店内回遊の楽しみ

顧客が特定の商品を目的に店舗を訪れた際に、他の商品にも目を向けて購入する「ついで買い」は、リアル店舗ならではの消費行動と言えます。店内を回遊する楽しみや発見の喜びも、オンラインショッピングでは得られない魅力の一つです。

デジタル技術によるプロモーション手法の多様化

最後に、インストアプロモーションが再注目される背景に、デジタル技術を活用した販促手法が増えてきていることが挙げられます。

従来、POPやポスターや割引シールなどを用いた「価格」に重点をおいた店頭販促がされてきましたが、デジタル技術の革新によってデジタルサイネージによる動画などのプロモーションが可能になり、商品の特徴などの「商品説明」「ブランドのストーリー」など一言では伝わらない情報を伝えられるようになりました。

また、ジオターゲティング(位置情報データを活用した広告配信)の進化も、リアル店舗のプロモーションにおいて、今後さらに重要度が高まっていくと思われます。

リアル店舗の新たな可能性


リアル店舗は単なる商品の販売場所を超えて、消費者との深い結びつきを築く場所として、新たな立ち位置を確立し始めています。
ここではその具体例をご紹介していきます。

リテールメディア

リテールメディアは、店舗内での情報発信を通じて顧客とのコミュニケーションを深める手法です。
例えばスーパーマーケットやコンビニエンスストアであれば、店内のサイネージでセール情報やおすすめ商品を流したり、店内のスペースを広告枠として、商品のメーカーや近隣店舗に販売するなどの活用方法があります。

ショールーミング、「売らない店舗」の台頭

ショールーミングとはリアル店舗で商品確認してから、オンラインショップで購入する消費行動を指します。
ショールーミングから発展し、「売らない店舗」というのも昨今台頭し、しばしば話題を集めています。

「売らない店舗」は商品の販売を目的とせず、店舗内での体験や情報提供を重視するスタイルです。
商品だけでなく、コンテンツやイベントを通じて顧客の興味を引き、ブランドとの関わりを深めることが可能です。
広告や「買わされる」ことへの抵抗感が高まる昨今の消費者に、受け入れられやすい手法と言えるかもしれません。

コミュニティ化やファンの醸成

顧客とのリアルなコミュニケーションを通じて、信頼関係を築き、顧客のロイヤルティを高め、ファン化することができます。
また、リアル店舗を顧客同士をつなぐコミュニティの場にすることも可能です。

例えば書店が読書愛好家を集めて読書クラブやイベントを開催したり、雑貨やアパレル店が地元のアーティストやクリエイターの作品を展示してクリエイターとファンの交流を促進するなど、小さな店舗でもアイデア次第でさまざまな活用ができそうです。

まとめ

インストアプロモーションは、リアル店舗の活性化や顧客との繋がりを強化する上で非常に有効な手段です。今後も消費者のニーズや市場動向に合わせて、柔軟かつ創造的なアプローチが求められることを忘れずに、インストアプロモーションの活用を検討していくことが重要です。

リアルな販促業務の効率化にはシステム導入も効果的

本記事でご紹介したように、リアルの店舗は大きな可能性を持ち、インストアプロモーションの重要性は増しています。
その一方で、リアルな店舗の裏側で日々行われている「販促業務」についてはまだまだアナログなのが現状です。

当社が提供する販促クラウド「SPinno」は、販促業務の効率化を目的に、販促領域に特化して開発されたクラウドシステムです。
販促クラウド「SPinno」の特徴は以下の通り。

販促業務の一元管理と見える化

販促クラウド「SPinno」は、販促物の企画・制作の取りまとめをする本部と、販促施策が行われる営業拠点・店舗、そしてデザイン会社・印刷会社・倉庫などのサプライヤーをクラウド上でつなぎ、データの一元管理と見える化を実現します。
これにより、メールやFAXといった見落としがちな連絡手段は不要となり、販促物の制作に関する進捗状況も関係者間で見える化されます。

ユーザーフレンドリーなUI/UX

特に営業拠点・店舗などのユーザーから多くいただくのは「販促物専用のECサイトのようなUI/UX」というお声。本部と現場の間で意図の共有が容易となるだけでなく、億劫だった販促物の手配業務がショッピング感覚で楽しく行えます。

画像ファイルの検索時間を短縮

SPinno上では、デザインデータなどの画像ファイルが全てサムネイル表示されるので、必要なファイルにスピーディにアクセスできます。

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軽微なデザイン修正であればSPinno上で完結することが可能であり、細々としたデザインの微調整にかかる費用と時間を大きく削減できます。
営業担当やスタッフが修正することも可能なので、より迅速で柔軟な修正が可能となります。

ログの可視化

販促品の受発注に関するログを可視化することで、使用頻度の高いアイテムや在庫整理の参考情報を得ることができます。
印刷量の検討、次の販促物の企画・デザインへの参考など、戦略的に活用いただけます。

新たに販促業務の担当となった方や、これまでの業務内容の見直しを行う方、現在ご利用いただいているシステムやサービスから乗り換え先を検討している方は、是非システム化による業務効率化をご検討ください。

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投稿者プロフィール

それ行け!販売促進部
それ行け!販売促進部それ販ブログ管理人
販売促進部です。
販促やマーケティング・ブランディングなどの様々な情報について、まとめ&発信を行っています。
「販促部門の頼れるパートナー」を目指して、お役立ち情報や販促ネタ、自社の最新TOPICSなどをつぶやいたりしています。
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