モノを売る前にコトを売る「島村楽器」にインタビューしてきました!

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モノを売る前にコトを売る
「島村楽器」にインタビューしてきました!

2017・01・25


【まえがき】

本記事は「それ行け販売促進部」ライター徳岡が、
販促の現場に出向いてインタビューする企画として出来上がったものです。

実際に販促に悩まれ、試行錯誤を行い、
より良い販促・プロモーションへの道を切り開いていく様々な企業や現場の方々のお声を頂戴し、
それ販を閲覧されている皆様が日々のプロモーションに役立てたり、
何らかのインスピレーションを得ることができれば幸いです。

島村楽器株式会社にインタビューしてきました!

記念すべき一社目は、日本で一番大きな楽器屋さん、島村楽器株式会社です。

ご存じの通り、楽器の販売と音楽教室の運営を行っている企業で、
全国のショッピングモールを中心に160拠点もあるんだそうです。

創業当初から楽器を販売していたわけではなく、
元々は音楽教室からスタートした会社であることを皆さんはご存知でしたか?

インタビューをさせて頂いた担当者様

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(小栁 茂さん プロフィール)

1983年生まれ。長崎市出身。
2006年、長崎の島村楽器にアルバイトとして入社。
約6年間の接客販売で店長を経験し、2012年に本社 販促企画課に異動。
店頭販促ポスター、キャンペーンポスター、オリジナルブランドのカタログ作成等を経て、
人気キャラクターとのコラボグッズほか、ギタースプーンや楽器型のシリコントレーなどの企画・プロデュースを担当。

音楽を楽しんでもらえるために

(徳岡):早速ですが、雑誌「販促会議」(2016年10月号※1 )
廣瀬社長のインタビュー記事が掲載されていましたよね?

様々なコラボグッズについて触れられていましたが、
それらを担当していたのがズバリ、小栁さんなんでしょうか?
(※1 URL: http://mag.sendenkaigi.com/hansoku/201610/viewpoints-of-top-management/009060.php)

(小栁):私が関わらせて頂いた企画を大きく取り上げて頂いて嬉しかったです。
あちらのキャラクターコラボレーション商品は最初のお話から約2年かかったので非常に思い入れがあります。

(徳岡):2年もかかったのですか!?

(小栁):かかりましたね。
サンプルを作成するだけで半年近くかかり、修正もするので合計で2年ぐらいかかりましたね。

(徳岡):サンプルを1つ作るのにどのぐらいの期間をかけるのですか?

(小栁)制作するモノによって様々です。
型が決まっているものは早いですが、今回は原作に忠実なギターを再現するというところにこだわったため年単位でかかりました。

(徳岡):そこまで時間のかかるものとは知りませんでした。
話は変わりますが、記事のなかで初心者用の音楽教室について書かれていました。
そちらについて伺ってもよろしいですか。

(小栁):はい。楽器って洋服やスマホとは違って、
買ったその日から楽しめモノではないんですよね。
「楽しい!」って思えるようになるまでには、ある程度の練習が必要。
そこが面倒だったり、上手くいかなかったりで挫折してしまう人も多いんです。
そのため、より音楽を楽しんで頂くべく、弊社の店舗には音楽教室を併設しています。

(徳岡):憧れてギターを買ったけれども、
Fコードが押さえられなくて押入れにしまったまま、、、という話をよく聞きますもんね。

それでは、小柳さんのお仕事についてお伺いさせて下さい。

(小栁):東京の江戸川区にある本社の中にある、
販促企画課という部署に所属しています。
主な仕事は、弊社にご来店頂くお客様に楽しくお買い物をして頂くために、
何か面白いことができないかな~と日々探し続けている部署です(笑)。

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(徳岡):前述のキャラクターとのコラボも小栁さんが企画されたものだったのでしょうか?

(小栁):そうですね。
ただ、いつも私からアプローチしているわけではなく、
先方からいい話があればお受けすることもありますし、無ければ自分で探すようにしております。

「もっとおもしろいことができる」から生まれたコラボ

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(徳岡):以前は店舗で販売スタッフをしながら販促活動をされていたそうですが、
店舗にいらっしゃった時と本社では、同じ販促分野でも仕事内容は異なりますか?

(小栁):それはやっぱり違いますね。
店舗だけでは物量的にできないものもある中で、
全国的にできるのは本社の大きなメリットだと思っています。

(徳岡):逆に本社に移ってからやりにくいこと、できないことはありますか?

(小栁):全体の最適化を主軸に考えなければいけないので、
個店対応は難しくなってくる場合がありますね。
例えばこの1店舗だけに「○○をしてあげたい!」と思うことがあっても、
全店に同じ対応ができるのか、ということは考えなければいけません。

(徳岡):ちなみに店長時代の裁量は大きかったのですか?

(小栁):条件はありますが、しっかり計画を立てて会社の承認がとれば、
ほとんどのことはできたと思います。
ただし私はできるだけお金がかからないような施策を考えるようにしていましたけど(笑)

(徳岡):具体的にはどのような施策を実施されていましたか?

(小栁):例えばですがショッピングセンターの1テナントという立場を活かし、
当店の前を通るお客様に聴いてもらうべく、音楽教室の先生によるデモ演奏を実施しました。

ディベロッパーには集客ということで交渉し、場所代が発生しないようにしました。
実施中には様々な告知のチラシを配るようにしていました。

アパレルのお店とのコラボもやりましたね。
アパレル店にあるマネキンとコーディネートされた服一式をお借りして、
ギターを持たせて店内に設置しました。

(徳岡):色々ことにチャレンジされていたのですね。
そこまで動かれる店長さんはあまりいないような気がするのですが。

(小栁):そうでもないですよ。
弊社にはお客様に喜んでいただきつつ、
コストをどうやって抑えるかを考えるというマインドは昔からあったと思います。

(徳岡):素晴らしいです。
ちなみに小栁さんがそのような独自施策を打ち出そうと思ったきっかけはありますか?

(小栁):私が勤めていた店舗はショッピングセンターの4階にあって、
お客様自体はショッピングセンターに入っていても、なかなか4階まで上がってきてくれないということは経験で分かっていました。
ですので、店舗の存在をアピールしたいという思いから、
館内別階でのポスターの掲示やテナント間のコラボ企画という発想になりました。

(徳岡):その中で苦労した点はありましたか。

(小栁):テナント間コラボの部分でフライヤーやチラシを交換して相互設置を試みたことがあるのですが、
それだけだと集客効果に結びつかないことがありました。

結局お互いが力を注げずに、チラシ交換して終わりになってしまっていたのですね。
あとは、私たちと同じように教室を開いている業態は難しいと思いました。

入会されているお客様の層が近いという理由で一緒にやったことがあるのですが、
2つ同時にやるのは、お客様としても金銭面や時間の部分で難しいですよね。
ある意味、時間の使い方という意味では競合にあたるのかなと思いました。

(徳岡):習い事を、何にするかということですね。
同業種もコラボ先としては不適格だったのでしょうか?

(小栁):そうでもありません。
CDショップとのコラボ展開はうまくいきましたね。弊社は楽譜を取り扱っているので、同じアーティストのCDと楽譜をそれぞれ宣伝することが出来ます。

(徳岡):コラボする企業によってコンテンツが全く違うのはおもしろいですね。
そういったコラボは頻繁にやられていたのですか。

(小栁):タイミングとコンテンツに寄りますね。
過去の事例でいくと店舗の近くに映画館があったのですが、
ヒットした映画の主題歌を使って映画が終わったタイミングで
映画館から出てこられたお客様に向けて店頭デモ演奏を行いました。

(徳岡):それは立ち寄ってしまいますね!
映画後でテンションも上がっているし、ついさっき聞いた曲がもう一回流れるのは非常に嬉しいですね。

(小栁):そうですね。
お客様が一番高まっているときにアプローチできるのは魅力的ですね。

(徳岡):小柳さんが考えられたのですか?

(小栁):私が入社したときに、先輩からジャズの映画を見た後にそのままサックスを買って頂いたという伝説(?)を聞いていて、それはすごいなとずっと思っていたので映画館はそれぐらい意識していました。
お客様は感動した後に、繋がるものがあればアクションを起こしやすいのだなと思いました。

(徳岡):そこも一つの販促活動ですね。

「何かあったらこの人に相談しよう」と思ってもらう

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(小栁): その後、本部でしかできないことがあるのではないかとも思い、
社内公募を利用して本社に異動しました。

店舗の店長になってマネジメントも経験したのですが、やっぱり一番好きなことは色々な施策を考えて実行にうつすことでした。
それを全国規模でできるようになれば、もっとおもしろいかもしれないと思ったのです。

(徳岡):逆に本社で異動してから他に苦労した点はありますか?
例えば、コンプライアンスを意識するようになったとか。

(小栁):それはありますね。
店舗にいたときよりも強く意識するようになりました。

(徳岡):やはりそうなのですね。
ただ、小柳さんの場合、店舗での業務も深く経験されているので、現場の方はやりやすいのではないですか。
現場をしっかり分かってくれているというか。

(小栁):そうですね。話しやすいとは思ってくれています。
勤務していたエリアの店長とは今でもよくやり取りをしています。

(徳岡):現在の販促活動で何か課題になっていることはありますか?

(小栁):社内で作っているものがバラバラだという点ですね。
測定が難しいものもありますが、効果検証がされないまま、長期期間掲示されていることがありました。
そこを何とかしたいなと思っています。

また、現場が時間をかけずにより効果が高いものを作る必要があるなと思います。

(徳岡):やはり効果検証は課題になりますよね。
店舗での販促物の制作は、大きな時間を割くものですか?

(小栁):拠点によりますが割と時間はかけていると思います。
個店販促のチラシやDMなども0から作っていましたので時間がどうしてもかかりました。

店舗では、商品ごとに担当が分かれているので、担当ごとにデザインスキルの差もありました。
また、担当商品のPOP作成だけでなく発注や管理なども担当の仕事として行っています。

(徳岡):一人ひとりの裁量が非常に大きいですね。

(小栁):そうですね。アイデアを出すところは自由にやれる環境だと思います。
基本的なマニュアルはありますが、新しいことは店舗で考えて実施することが多いですね。

(徳岡):楽器という非常に単価が高い品物を扱ってらっしゃるなかで、買って頂くために最も大事な部分はなんでしょうか?

(小栁):最終的には店頭の接客でお客様との距離を近づける部分になるかと思います。
やはり、販促物やノベルティでどれだけアピールしてもそこができないと難しいかと思っています。

(徳岡):接客のどういった点が重要になりますか?

(小栁):コミュニケーション力は絶対に大事ですね。
専門的な知識などはある程度勉強したら問題ないかと思います。

一番大切なのはお客様に信頼してもらうことです。

「何かあったらこの人に相談しよう」と思ってもらうことが一番重要です。
だから弊社では購入後の関係も大切にしており、
イベントやキャンペーンがあれば、DMやお電話で担当者から直接ご連絡するようにしています。

(徳岡):それも担当した人がやるのですね。

(小栁):はい。弊社はスタッフ毎にお客様をサポートできるようにしております。

(徳岡):そうなのですね。やはり人と人との繋がりが大事であるとすると、
部署など配置が変わったときやスタッフの入れ替えなどが起こった際に引継ぎが非常に大変な気がしますがどうでしょうか?

(小栁):簡単ではないですね。
うまくいかないと、担当が辞めてしまうとお客様との関係が無くなってしまうこともあります。

引継ぎが仮にうまくいっても、お客様とフィーリングが合うかはわからないので非常に難しいです。
そこで、お客様が担当のファンになって頂けるだけではなく、店舗そのもののファンになって頂くこともとても大切です。

ですので、私が店長の時は、スタッフとお客様の会話に入ることも心掛けていました。
担当が休みでいない場合も「お客様が来やすい店づくり」は常に意識していましたね。

(徳岡):店舗は売上を上げなければいけない、とはいえ楽しく働ける店舗も作らなければいけない。
小柳さんはどちらの方が大切だと思いますか?

(小栁):私はまずは仕事が楽しい方が大切かなと思います。
弊社はエンタテイメントの商品を扱っているので、
スタッフの楽しさが先に来ないと続かないと思います。お客様にもそれは伝わりますから。

(徳岡):そういったマインドは非常に大切だと思うのですが、マインド面での研修も実施されているのですか?

(小栁):特にそのようなことに特化した研修はありませんが、
日々のスタッフや上司との会話の中でそこが大切だとは認識していると思うので、
会社として統一が取れていると思います。

(徳岡):大切ですよね。以前行った居酒屋で、
食事中に従業員が店長に怒鳴られているのを見たことがありました。

料理は美味しかったのにもう一度行きたいという思いは無くなりました。

(小栁):そういうのは残念ですよね。楽しい空間を作ることがとても大切です。
店舗で楽しさを感じられないのは、お客様にも申し訳ないです。

「島村楽器で楽器を買う・体験するって何かいいよね」

(徳岡):最後に今後、力を入れてきたいことはありますか。個人的なことでも構いません。

(小栁):概念的な話をすると、直接的な商品の訴求をするわけではなくて、
「島村楽器で楽器を買う・体験するって何かいいよね」と思ってもらえるようにしたいです。

雰囲気やブランドなど、色々あると思うのですが、
ネットで購入するわけでもなく、家電量販店で購入するわけでもなく、
島村楽器で買うのって何かいいなと思ってもらえるようになることでしょうか。

集客面では、まずはお客様に足を運んでもらうことが大切だと思っているので、
そこを具体的にやっていきたいと思っています。

例えば、今までは弊社と親和性がなかった業態やキャラクターとコラボすることで、
まず知らない人に島村楽器を知ってもらうことです。

(徳岡): 小栁さんのお話を聞いていると、
まさに「音楽の楽しさを提供し、音楽を楽しむ人を1人でも多く創る」という御社の理念を体現されているなと感じます。

最後に

『モノを売る前にコトを売る、コトを売る前に人を売る』という創業者の言葉

を体現するようなエピソードが沢山盛り込まれていました。

楽器というのは、一見敷居が高い印象がある中で、エンタテイメント性が溢れるイベントや、
お客様に寄り添った接客の仕方など、
読者の皆様にも参考になる点が多々あったのではないかと思います。

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※社内に掲示されていた島村楽器創業者、島村元紹氏の言葉

島村楽器株式会社HP: http://www.shimamura.co.jp/

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