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VMDとは?効果的なVMDを実現するポイントを解説

2024・02・06

VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)は、小売業界において不可欠な要素であり、店舗で実施する販促の成功に大きく関わります。

この記事では、VMDの概要と3つの基本要素、そして効果的なVMDを実現するためにおさえておきたいポイントについて、詳しく解説します。

VMDとは

VMD(Visual Merchandising:ビジュアルマーチャンダイジング)は、マーチャンダイジングを視覚的に行うことです。日本ビジュアルマーチャンダイジング協会によると、次のように定義されています。

「ビジュアルマーチャンダイジングとは文字どおりマーチャンダイジングの視覚化である。それは企業の独自性を表わし、他企業との差異化をもたらすために、流通の場で商品をはじめすべての視覚的要素を演出し管理する活動である。この活動の基礎になるものがマーチャンダイジングであり、それは企業理念に基づいて決定される。」

VMDは、店舗のデザイン、レイアウト、商品の陳列方法などを通じて、顧客の購買体験を向上させ、ファンづくりやブランディングに貢献します。また近年では、インターネットやスマートフォン、SNSの普及により、リアル店舗だけではなくバーチャル店舗においてもVMDが求められています。

VMDの3つの基本要素

VMDは、VP(ビジュアルプレゼンテーション)、PP(ポイントプレゼンテーション)、IP(アイテムプレゼンテーション)の3つの要素で構成されています。
それぞれ詳しく見ていきましょう。

1 VP(Visual Presentation)コンセプトやブランドイメージを空間全体で表現する

VPとは、商品やブランドの魅力を最大限に引き出すためのデザインや展示方法のことです。
主に店頭やショーウインドウ、フロアのメインゾーンなど、店内でも目立ちやすい場所で行われ、ビジュアルマーチャンダイジング(VMD)の一環として重要な役割を果たします。

VPの目的は、顧客に商品やブランドの世界観を伝えて興味を持ってもらうこと、そして興味を惹くデザインで顧客をブランドやお店の世界へ誘導することです。陳列方法、ディスプレイ、照明、色彩、空間の使い方など、さまざまな要素を組み合わせることで、商品やブランドのイメージを最大限に表現していきます。

また、季節やイベントに合わせて変化させることもVPの重要な要素です。クリスマスやバレンタインデーなどの特別なイベントに合わせたデザインや展示は、顧客に新鮮味を与え、期待感を高め、購買意欲を刺激します。

VPの完成度は、来店率、ひいては店舗の売り上げにも直結します。良いVPを実施することで、店舗のブランドイメージを統一し、一貫性のあるショッピング体験を提供することができます。

2 PP(Point Presentation) 目を惹くポイントを設け、回遊と購買を促進する

PPは商品やサービスの魅力を最大限に引き出すために、特定のに焦点を当て、顧客の購買や回遊を促す手法です。
例えば、季節限定の商品をアピールするために店内の一角に特別なディスプレイを設けたり、セールやキャンペーンの際に割引商品を目立たせるための特設スペースを設けるなどがPPにあたります。

店内のどのスペースにどんな製品があるのかをパネルや天井からつるすタイプのPOPなどでわかりやすく見せることで、顧客の回遊を促すこともできます。
PPは文字通りポイントごとの見せ方を考えるものではありますが、店内のポイントからポイントへ顧客をいかに誘導するか、店舗全体の動線を戦略的に考えることにもつながります。

3 IP(Item Presentation)商品を適切に陳列し、選びやすくする

IPは、個々の商品(アイテム)を効果的に展示する方法を指します。品揃えされた商品を分類・整理し、顧客にとって見やすく、理解しやすく、選びやすい形で配置することです。これにより、顧客はストレスなく、欲しい商品を発見、購入することができるようになります。

具体的には同一シリーズの製品やサイズ違いの製品を同じ棚やラックにまとめたり、日常の近いシーンで必要になりそうな製品、トイレ用品とお風呂・バスグッズなどを近くの棚に並べるなどが挙げられます。

VPで店舗・ブランド全体の世界観を伝えて入店を促し、PPでキャンペーンや季節などの大まかな情報を伝えて回遊させ、IPで手に取りやすくする・・・そんな流れで捉えていただくといいかもしれません。

効果的なVMDを実現するポイント

VMDは店舗の魅力を最大限に引き出し、顧客の購買体験を向上させるために非常に重要なものです。ここでは、効果的なVMDを実現するために必要となるポイントをご紹介します。自社の店舗はポイントを抑えられているでしょうか?チェックしてみましょう。

ターゲット顧客の好みや購買行動の理解
顧客のニーズ、好み、購買行動を深く理解し、それに合わせたデザインや陳列を行いましょう。

効率的な店舗レイアウト
顧客が店内をスムーズに移動できるように、効率的かつ魅力的な店舗レイアウトとなっているでしょうか。
顧客目線に立って実際に店内を歩いてみましょう。

商品陳列の工夫
商品を色・サイズ・用途などで分類・整理し、魅力的に見せられていますか。
ターゲットが手に取りやすい配置にしたり、実際に試した方がわかりやすい製品なら、スペースや周囲の環境にも配慮しましょう。

照明・BGMなどの活用
商品を際立たせるための照明や、店内の雰囲気作りに役立つ照明を適切に配置しましょう。
特に食品などは照明により与える印象は大きく異なりますし、雰囲気やイメージに合ったBGMは顧客の購買体験を心地よいものにする効果があります。

陳列の定期的な更新
定期的にディスプレイや商品の陳列を変更し、店舗に新鮮さを持たせましょう。季節やイベントに合わせたテーマ陳列も効果的です。

ストーリーテリングの活用
商品やブランドのストーリーを伝えることで、顧客により深くブランドを理解してもらい、感情にも訴えることができます。

顧客フィードバックの活用
顧客やスタッフからのフィードバックを収集し、改善点を見つけて対応していきましょう。

ブランド一貫性の維持
特に多店舗展開の場合は、各店舗のデザインや陳列がブランドのイメージと一致しているかを確認し、一貫したメッセージを発信しましょう。

これらのポイントを意識することで、VMDはより効果的になり、顧客の購買体験の向上、購買意欲の向上にもつながっていきます。
お客様の目を引き、足を止め、店舗や商品・サービスに興味を持ってもらうために、デザインやディスプレイ、照明や音楽など1つ1つ工夫を積み重ねて、日々改善を重ねていきましょう。

VMD実現に必要な什器・POP等の販促物管理は、システム化がおすすめ

お客様を惹きつけるために重要なVMDですが、実際に店舗にPOPやポスター、パネルなどを設置していくまでには販促物の手配という地道な作業がつきものです。

装飾品や資材、販促物を店舗へ行き届かせるまでには、企画を担う本部・本社、制作を行うデザイン部・デザイン会社、印刷会社・倉庫などのサプライヤーなど、非常に多くの人たちが関わっており、そのコミュニケーションコストは膨大なものとなっています。
本来ならば戦略策定や企画に時間を割きたい中、日々の施策実行に追われてしまっていませんか。

当社が提供する販促クラウド「SPinno」は、そうした販促業務のコミュニケーションコストに着目し、販促領域に特化して開発されたクラウドシステムです。
販促クラウド「SPinno」導入のメリットは以下の通り。

販促業務の一元管理と見える化

販促クラウド「SPinno」は、販促物の企画・製作の取りまとめをする本部と、販促施策が行われる営業拠点・店舗、そしてデザイン会社・印刷会社・倉庫などのサプライヤーをクラウド上でつなぎ、データの一元管理と見える化を実現します。
これにより、メールやFAXといった見落としがちな連絡手段は不要となり、販促物の製作に関する進捗状況も関係者間で見える化されます。

ユーザーフレンドリーなUI/UX

特に営業拠点・店舗などのユーザーから多くいただくのは「販促物専用のECサイトのようなUI/UX」というお声。本部と現場の間で意図の共有が容易となるだけでなく、億劫だった販促物の手配業務がショッピング感覚で楽しく行えます。

画像ファイルの検索時間を短縮

SPinno上では、デザインデータなどの画像ファイルが全てサムネイル表示されるので、必要なファイルにスピーディにアクセスできます。

デザイン編集機能

軽微なデザイン修正であればSPinno上で完結することが可能であり、細々としたデザインの微調整にかかる費用と時間を大きく削減できます。
営業担当やスタッフが修正することも可能なので、より迅速で柔軟な修正が可能となります。

ログの可視化

販促品の受発注に関するログを可視化することで、使用頻度の高いアイテムや在庫整理の参考情報を得ることができます。
印刷量の検討、次の販促物の企画・デザインへの参考など、戦略的に活用いただけます。

販促の戦略・企画に時間を割きたいと思っている方は、ぜひシステムによる業務効率化をご検討ください。

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それ行け!販売促進部
それ行け!販売促進部それ販ブログ管理人
販売促進部です。
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