人気は「悪役」が掴む? 悪役マーケティングのススメ
2016・08・02
極上の悪役を集めた作品「スーサイド・スクワッド」が、2016年9月から日本で公開されます。
あの人気キャラ・ジョーカーも登場するということで、巷では話題になっておりますが、近年やたら悪役がフィーチャーされているように感じませんか?
悪役ブームがじわじわ来ている?
遡ると2006年、オズの魔法使いに出てくる悪い魔女を扱った「Wicked」という作品がユニバーサル・スタジオ・ジャパンにて上演され、人気を博しました。
2014年、「アナと雪の女王」を超えるヒットとなったディズニーの作品「マレフィセント」は、まさに悪役にフィーチャーした作品でした。
周りを見渡せば、近年多くの俳優が悪役でヒットしていますし、今年6月にはお笑いタレントで映画監督の長原成樹さんが、関西発のプロ悪役軍団「なんば悪役組合」を設立するなど、世はまさに悪役全盛期と言わざるを得ないのではと思うのです…。
トランプ人気も悪役ブームの一環か?
海外に目を向けると、衝撃的発言で世界を動揺させるドナルド・トランプ氏が多くの支持を集めています。「Trump evil」(トランプ 悪)で検索すると、海外ニュースが「トランプは悪だ」と評する記事がいくらでも出てきますが、それでも人気を博しているのはなぜなのでしょうか…
要因1 若者の支持がある?
人気の悪役を思い返してみると、どれも必ずと言っていいほど「政府」「国」など公的な組織を相手に抗う様子が描かれています。
思い返せば日本では1990年にバブル崩壊、以来ずっと不景気ということで、多世代と比較して不遇と言わがちな「ゆとり世代」が成人し、世界的に見ても2008年のリーマンショックを契機に、不況の波が雇用の減少を招き、様々な問題を発生させてきた中で育ってきた「ミレニアル世代」が成人を迎えようとしています。
「こんな時代に誰がした!」というもどかしい想いを、若者が悪役達に託しているのかもしれないですね…。
要因2 リスクヘッジなのでは?
近年SNSでは「不謹慎」や「炎上」というワードが横行し、イメージを綺麗なまま保つということが難しくなりました。少しでもボロが出たら叩かれる…そのような世の中において、何をしてもある意味許される、むしろ大胆なアクションを期待される「魅力的な悪役」の需要が増していったのではないでしょうか。あえてマイナスイメージからプラスに持っていく方が、プラスからマイナスに落ちてまた持ち上げるよりもはるかに容易に感じます。
参考にして頂けましたか?
いかがでしょう。
これからのマーケティングのターゲットとなる若年層の共感を得られる上に、
炎上だって怖くないなんて…
皆様も悪役の魅力に気づいて頂けたでしょうか…ふふふ…。
悪ければいいってことではないので、そこは注意したいところ。
迷惑をかけない程度に、奔放にふるまってみて、
よりよい悪役マーケティングを研究してみるのも良いかもしれません!
追記(2016/08/05)
「アドラー心理学」というのが巷では流行っていて、
『嫌われる勇気』という考え方が提唱されているようです。
これも悪役人気の理由の一つか…?と思ったので追記します。
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