紙、プラスチック、そして販促物を取り巻く環境問題への取り組み

2021・12・14

突然ですが、「販促物」という単語を見たときに、どのようなものを思い浮かべますか?

販促物…といえば、販売促進に利用できるもの、チラシやポスター、店頭に設置されている看板やのぼり、店内のメニュー表やパネル、POPや什器、床に貼られた誘導シールなど、業種や業界によって様々なアイテムが販促物として扱われているかと思います。

イベントなどで配布されるノベルティなどもいわゆる販促物の一つですね。

こうした販促物や販促資材は、作られたあとは永続的に使用されるものではなく、商品やサービス、ビジネスに合わせてどんどん新しいものが作られ、
必要のないものは廃棄されていきますよね?

そのため、販売促進の活動、特に前述のようなリアルにおける販促物を用いた活動においては、
紙やプラスチックといった資源が大量に消費されており、販促物が廃棄されムダになる=資源のムダとなってしまいます。

紙とプラスチックの環境負荷

とりわけプラスチックに関しては環境負荷低減を目的に、その代替を行う流れが起きています。

参考:セブン、販促物素材を「ユポグリーン」に切替。プラ使用量12%削減(Impress Watch 2021年 7月)
https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1336085.html

参考:ユニ・チャーム、資生堂ジャパン、ファイントゥデイ資生堂、ライオンの4社、店頭販促物のプラスチック使用量の削減を宣言(ユニ・チャーム)
https://www.unicharm.co.jp/ja/company/news/2021/1208-01.html

私たちの身近でもビニール袋の有料化や、プラスチック容器を紙製のパッケージにするなど、思い当たるものはあるのではないでしょうか。

石油資源を消費し、廃棄物が自然環境へ影響をおよぼすプラスチックを環境負荷の少ない素材へ代替する「脱プラスチック」は昨今の環境問題への取り組みとしてはよく見られるものです。

環境省が発表している
「プラスチックを取り巻く国内外の状況」
http://www.env.go.jp/council/03recycle/y0312-05/s1.pdf
によれば、

プラスチックの生産量と廃棄量の増大は、
1950年以降、83億トン以上の生産量と63億トンのごみの廃棄があり、
現状のペースでは2050年までに120憶トン以上のプラスチックが
埋め立て・自然投棄されることになるそうです。

石油の消費量においてプラスチックが占める割合が
2014年時点では6%であるのに対して、2050年では20%に上昇する、
と予測されており、プラスチックの大量廃棄が進むことで、
限りある石油資源について、このままでは膨大な量が加速度的に失われるということが危惧されております。

 

一方で、プラスチックの代替として使用されることの多い紙については、どうでしょうか?

日本は紙の生産量が中国、米国についで世界3位の紙生産国となっています。

参考:世界の紙・板紙生産量(日本製紙連合)
https://www.jpa.gr.jp/states/global-view/index.html

古紙の利用、リサイクルも非常に進んでおり、同資料によれば
古紙回収率は約77%、利用率は約65%にも上るそうです。

製紙に使用されるパルプの7割以上が輸入された海外の森林資源に由来しており、
日本は森林大国でありながら、紙については海外の資源を多く使っているということになります。

参考:パルプ材集荷推移・輸入比率(日本製紙連合)
https://www.jpa.gr.jp/states/pulpwood/index.html

紙の原料となる植林木のプランテーション造成による自然林の破壊や、それに伴う現地住民との社会的なトラブルといった問題もあり、紙であればエコ!と簡単に言い切れるほどシンプルな状況ではないようです。

また、紙の生産には大量の水とエネルギーが必要となり、
およそ紙1トンを生産するのに50トンもの水が使われているそうです。

そのため製紙においては、水を回収しての再利用や排水に含まれる汚濁物質の処理をしたり、その際に生じる汚泥を焼却し、セメントの原料などに再利用するといった取り組みが行われています。

参考:紙・パルプ産業向け水処理(クリタグループ)
https://www.kurita.co.jp/water_master/contents07/index.html

参考:紙パルプ産業の水利用(日本製紙連合)
https://www.jpa.gr.jp/env/environment/equipment/index.html

つまり、ただ無条件に紙を使えば環境にいい、というものではなく、紙を作り・使うにも、多くのエネルギーや資源を用いるため、それに伴った環境対策が不可欠である、というのが紙を取り巻く現状のようですね。

また、プラスチックから紙への代替として、
代表的なモノの一つであるストローについてみます。

【ストローの原価(1本あたり)】

プラスチック 1.1円
紙 2円46銭

※2021年
参考:紙ストローの普及のために
https://www.paper-straw.jp/page/36

プラスチックと紙で比べると原価が2倍から3倍程度違うようですね。
2018年ごろまでは5倍程度の差があったということなので、紙ストローの普及を目指して、値下げをする努力が続けられているそうです。

販促物に関する取り組みについて

このようにプラスチックや紙について、環境への対策・取り組みがなされている中で、販促物に関してはどのような取り組みが行われているのでしょうか。

①素材の代替

従来の販促物には、そのパーツ・素材にプラスチックが多く使われています。

例えば、
・のぼりの旗を支えるベース(台座)
・卓上やテーブルにおける三角のPOP
・小さな旗を立てるためのスタンド
・店舗の外に置かれている看板
など

プラスチックは軽量で耐久力もあり、価格も安価で扱いやすいため、
非常に幅広く利用されています。

こうした販促物とそれに使われている部材のうち、代替が比較的簡単なものから順次、紙に代替していく、という取り組みが、冒頭で引用させていただいたこちらの記事となります。

参考:ユニ・チャーム、資生堂ジャパン、ファイントゥデイ資生堂、ライオンの4社、店頭販促物のプラスチック使用量の削減を宣言(ユニ・チャーム)
https://www.unicharm.co.jp/ja/company/news/2021/1208-01.html

また、
・ストーンペーパー、LIMEXなどの新素材を用いる
・プラスチックの中でもリサイクルの難しいPVC(塩ビ)が使用されているものを、PVCフリー(非塩ビ)に置きかえる
(例:ターポリン→エコクロス)
・バイオマス原料を使用したノベルティ
などといった取り組みも見られます。

②運用や生産の見直し

販促物の生産や運用を見直し、適切な数量を目指すことで、
ムダな廃棄を減らし環境の負荷につなげる取り組みも行われています

参考:環境負荷低減の取り組み(マンダム)
https://www.mandom.co.jp/csr/src/2013/2013_13.pdf

EVIというカーボンオフセットを中心とした取り組みに参加できるシステムを活用することで、直接的もしくは間接的に環境への貢献を行うこともできるようです。

弊社で提供している、販促クラウドサービスの「SPinno」では、販促物の在庫運用、生産数量の管理、また販促物に関わるスタッフの業務工数削減をはじめとした生産性向上を通して、SDGsへの取り組み行っております。

販促クラウドSPinnoの特徴
https://www.spinno.com/about/

エコ素材を用いた販促物を使用することも環境への貢献となりますが、
自社での使用や運用について見直し、使い過ぎや作りすぎを防ぎ、適切な量を用いることで環境負荷の削減とビジネスにかかるコストの削減の両方が実現できる方法といえます。

まとめ

販促物に限らず、モノづくりにおいて、昨今では環境問題について、様々な取り組みがなされております。
一方で身の回りを見返してみると、そうした取り組みに関わっているかといえば、必ずしもそうでもないケースが多々あるのではないでしょうか?

環境問題への取り組みは、例えば、プラスチックストローから紙ストローへの変換のように、取り組むことでビジネスにかかるコストが増えてしまう場合も少なくありません。

そのため、こうした取り組みは政府や大企業がまずは先頭に立って大々的に取り組むことで、少しずつ経済の全体へ広がっていくことになるのが実際のところだと思います。

しかし、そうした取り組みの広がるスピードと、地球の環境が悪い方に向かっていくスピードはどちらが早いのでしょうか。

できれば地球の環境が取り返しのつかないことになってしまう前に、日本、そして世界が一丸となって環境問題に向き合えるようになると良いなと個人的には思っております。

販売促進において、自分がどのような関わり方をすれば環境問題の解決に貢献できるか、今こそ改めて考えてみませんか?

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